エージェント経由で案件を獲得するためには必ず1回は相手企業との面談が入ります。
(もしかしたら僕が知らないだけで例外もあるかもですがそれはレアケースなので無視します)
ちなみに面談というのはいわゆる面接のことです。
エージェントによっては商談という呼び方もしますが、名前が違うだけで内容は面談も商談も変わりません。
雰囲気は就職活動の面接とほぼ同じです。
話し方のコツなんかも就活本で書かれているようなことがそのまま使えると思うので、面接が苦手だった方なんかは就活本を手に取ってみるのも良いかもしれません。
もちろん面談と就職活動の面接とで違いもあります。
今までそこそこの数の面談をしてきましたが、面談の方がより内容(話の流れや質問されること)が似通っていることが多いと感じました。
というわけで今回は企業との面談の流れを説明していこうと思います。
ちなみに面談ではあなた、企業側の担当者、エージェント側の担当者の3者で行われることが多いです。
企業側の担当者は1人~3人、エージェント側の担当者は1人のことが多いのでそれも頭にいれておいてください。
思っていたより人数が多くて委縮してしまう、なんてことにならないようにしましょう。
案件の紹介(企業側)
まずは企業側からの案件説明になります。
案件の概要自体は募集要項に記載があったり、エージェントからあらかじめ共有を受けることもあります。
ただそれでも実際に話を聞いてみるとあなたの認識とけっこう差異があった、なんてことはよくあるのでしっかり話を聞きましょう。
主に説明されるのは大体以下のことが多いです。
(以下にあげられていることでも、案件の内情によっては実際採用されてからでないと話してもらえないこともあったりします)
- 企業の概要
- プロジェクト(担当することになるシステム)の概要
- 使用している技術について
- 開発チームの規模
- 開発スケジュール
後程質疑応答もあるので質問のネタ探しも兼ねて説明をしっかり聞いておきましょう。
案件に対する質問(あなた側)
案件の説明を受けた後は何か質問はないか聞かれることが多いです。
説明を聞いていて疑問に感じたことはしっかり確認しておきましょう。
とはいえ急に聞かれてもなかなか聞きたいことがぱっと思いつかないかもしれません。
そういう場合に備えてあらかじめ聞きたいことを準備しておくのももちろんありです。
僕の場合は以下の項目のうち、説明がなかったことについて質問することにしています。
(もちろん説明を聞いていて疑問に感じたことも聞いています)
- リリース時期はいつ頃か
※未リリースのプロジェクトや、大規模アップデートを予定している場合のみ - 開発チームのエンジニアは何人いるか
- PCは貸与してもらえるか
※常駐案件ならほぼ貸与だが、リモートの場合は企業によっては自前のPC必須のケースがある - PCのOSや使用頻度の高いツールは何か
- あらかじめ勉強しておいた方がよいことはあるか
上記のように準備しておけば、全く質問をしなかった、なんて事態は避けられると思います。
また注意点として、当たり前ですがすでに説明してもらっていた項目に関しては質問しないよう気を付けてください。
話を聞いてない人と判断されてしまいます。
自己紹介(あなた側)
次はあなたの自己紹介です。
あなた自身の経歴を踏まえていかに案件に役に立つ人材かをアピールしましょう。
よほどアドリブに自信がある人でない限り、自己紹介の内容はあらかじめしっかり考えておいてください。
あなたの魅力がアピールできるのであればどういう自己紹介でも問題ないですが、参考までに僕の自己紹介の例をあげておきます。
①はじめまして、ヤスの者です。 新卒で業務系のシステム開発会社を経験した後、ソーシャルゲーム会社に入社し、その後は開発能力を活かしてフリーランスとして活動しています。 ②20XX年○月~△月に関わっていた案件では○○や△△といった機能を担当していました。 また、□□の技術を使っており今回の案件でもお役に立てると思います。 (上のような今までの経歴の説明をあと2件ほど話す) ③ソーシャルゲーム業界にはX年以上携わっており、その間クライアント・サーバー問わず様々な機能開発を行ってきたので開発能力や不具合対応能力には自信があります。 ④また、今回の案件では自身が未経験の○○の技術に携わることができることも非常に魅力的に感じており、モチベーション高く業務に取り組めると思います。 自己紹介は以上となります。 よろしくお願いいたします。
僕の場合は大体こんな感じのことを自己紹介で話しています。
○○や△△の部分などは案件に応じて適したものに変えています。
(上記はゲーム業界向けの自己紹介になります)
まず①ですが、自分の経歴の概要を説明しています。
僕の場合はさほど珍しくはない経歴ですが、何か個人で活動していたり、セミナー等で発表経験がある人などはそれらについても説明があればよりあなたの魅力をアピールできると思います。
②で今まで関わったことのあるプロジェクトの説明をしています。
今までの全プロジェクトを説明するとなると、人によっては相当時間がかかってしまうので3件程度におさえておくのが無難です。
説明するものは案件に関わりの深いものや、そのプロジェクトでの経験が案件に活かせそうなものをピックアップしてください。
③で経歴のまとめと自身の得意分野のアピールをしています。
僕の場合はソーシャルゲーム業界歴が長いことと、その間に様々な機能開発をしてきたことをアピール材料にしています。
④で案件に対する興味の高さをアピールしています。
企業の人に「技術力が高そうだけど、合格にしても受けてくれなさそうだな」なんて思われてしまっては元も子もありません。
もちろん嘘を言ってはいけませんが、案件に対する興味が高い場合はしっかりそれをアピールしてください。
あなたに対する質問(企業側)
あなたの自己紹介に対して企業から質問されます。
企業側の面談担当者にエンジニアの人がいる場合は技術的なことも質問されますが、エンジニアの人がいない場合は企業の雰囲気にマッチするかどうかの観点で質問されることが多いです。
質問としては以下のようなものが多いです。
- ○○(技術やツールの名前)は使ったことがあるか
- ○○の機能を開発した経験はあるか
- ○○の機能を実装する際、心掛けていることはあるか
- ○○の機能を実装していて苦労したことはあるか
- 実装の得意・不得意は何かあるか
- 関わりたい機能はあるか
- プライベートで学習をしているか
- 最近興味のある技術はあるか
- リーダー経験はあるか
- 他職種(プランナーやデザイナー等)とやり取りしながら開発を進められるか
- 今までの業務で大変だったことはあるか
技術的な質問に関しては、知っていることであれば全く問題ありません。
一方、知らないことについて聞かれた場合は「知りません」とだけ回答するのではなく、「直接の経験はありませんが○○という類似技術に関わった経験があるのでキャッチアップは可能だと思います」等の知らなくても積極的に学習する意欲が感じられる回答ができると好印象です。
また、完全にYESではないが部分的にYESになるような質問に対しては、部分的にYESの箇所をきっちり回答してください。
例えば「リーダー経験はありますか?」の質問に対し「リーダーの経験自体はありませんが、OJT等のメンバーの教育やスケジュール管理をした経験はあります」みたいに答える感じです。
僕も経験があるのですが、きちんと準備をしていてもうまく答えられなかった質問というのは出てくると思います。
そういった質問に関しては、面談後にきっちり復習しておきましょう。
そうすれば次に似たような質問をされたときにはちゃんと回答できるはずです。
まとめ
以上が企業との面談の主な流れです。
質疑応答のタイミングが多少前後したり等、順番が前後することはありますが内容自体は大体同じです。
就職活動の面接同様、面談も事前準備が大事です。
きちんと準備して落ち着いて面談に取り組めるようにしておいてください。
ちなみに面談終了後にエージェントからフィードバックが聞ける場合もあります。
感触が良かったor悪かった等が聞けるのですが、フィードバックの良し悪し=面談の合否には必ずしもならないのでぬか喜びは厳禁です!
僕もフィードバックでは好感触だったらしいですが、その後結局お断りされた悲しい経験があります。
面談の合否は単にあなたの能力のみで決まるわけではなく、その時のプロジェクトの状況やタイミング等も大きく関わっています。
急遽人手が足りなくなった案件であれば多少能力が低くても採用される場合もあれば、本来なら十分採用圏内だったが他の応募者がものすごい経歴を持っていて不採用になる場合もあります。
1件1件の面談は真剣に取り組むべきですが、合否に関しては時の運もあるので「受かったらラッキー」「駄目なら次!」くらいの気持ちでいる方が良いかもしれません。
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